データ分析支援サービスについて
「現場の改善は、現場のことをよく知る自分達で行いたい」というお客様に向けて、皆様が自律的・継続的に技術向上に取り組めるようデータサイエンスのスキルアップをサポートいたします。現場ごとに問題のタイプは様々ですので、問題の定義も答えの探し方も様々です。現場技術の専門家とデータ分析の専門家の対話により、現場知識とデータサイエンスをうまく組み合わせることができれば、現場にとって意味ある成果を導くことができます。
データアナリティクスチームについて
東芝デベロップメントエンジニアリング データアナリティクスチームは、1998年に品質工学推進室として発足して以来20年以上、新しい技術を取り入れながら、東芝グループ内外のお客様のデータ活用の高度化を支援してきました。ものづくりの現場を経験したデータアナリストが、現場の課題を理解して問題解決に取り組むことで、お客様の現場により多くの価値を提供いたします。

現場の困りごと
現場の困りごとを一言で表現すると「変動」ということができるのではないでしょうか。
よい商品やよいサービスをお客様に提供するために、現場は、
- 何が変わったのか?
- いつから変わったのか?
- なぜ変わったのか?
- これからどう変わるのか?
- これからどう対処すればいいのか?
を知る手がかりを求めているはずです。
最も適切な処方を出せるのは、現場にいて現場のことを一番よく知っている「ひと」です。
ただし、ひとが集められるデータや処理できる情報は限定的で、しかも判断にばらつきが出ることがあります。

変動に対する現場の判断を支援するには、何が必要でしょうか?
何が問題なのか?何が足りないのか?どうしたいのか?を知るためにデータを集めるという方法もあると思います。
しかし、データから得られる情報は現場で起きていることの一部でしかありません。たとえ費用をかけてあらゆる情報を集めたとしても過去に起きたことしかわかりません。問題の本質を追求するためには、データに頼るだけではなく、感性、経験、理論、想像力など、ひとによる洞察が不可欠です。

何から手をつけてよいのか分からない場合には、過去に起きたことを知ることから始めるのも良いかもしれません。そしてそのような場面では、統計分析、AI、機械学習のようなキカイに手伝ってもらうのが効率的です。ひとにしかできない最終的な意思決定をサポートするためのIT・データサイエンスであれば、大いに活用すべきではないでしょうか。現場の複雑な問題は、ひとの知識や能力だけでは解決できませんし、キカイ(コンピュータやソフトウェア)だけでも解決できませんので、両者の融合が大事ではないかと考えます。
専門知識とデータサイエンスとの協調による、自律的な問題発見と問題解決
- 現場の知識
- 問題の定義と最終的な判断はひとが行います。しかし、ひとが自分の頭で処理できる情報は限定的であり、判断にもばらつきが生じます。ひとは自分の持つ限定的な情報から最も合理的な行動を選択しますが、それが失敗につながっていることにはなかなか気づけません。
- データサイエンス
- データサイエンスは問題解決をしません。問題解決、意思決定は現場でこそできることです。データサイエンスはそのお手伝いに役立ちます。しかし、その結果には問題解決のための重要な情報が潜んでいること多々あり、煩雑なデータ処理の自動化にも大きな力を発揮します。

現場とデータサイエンスを協調させるためには何が必要?
戦術の支援
キカイは大規模な演算を超高速かつ正確に処理してれます。しかし、ひとの気持ちを汲み取った工夫や改善はしてくれません。キカイをどう使いこなすかがすべてであると考えられます。
- データはそのままでは何も教えてくれない
- 取得されたデータは現場で起きていることのほんの一部でしかない
- 何をしたいかが不明確だと、AI/機械学習にさせる仕事も決まらない
- 現場ごとに独特の個性があり、他社の事例はあまり参考にならない
ということを前提に、答えは現場にあることを忘れず、現場から取得した断片的な情報からツールを使って問題の正しい理解と要因探索に取り組むという姿勢が大切ではないでしょうか。データ分析支援サービスでは、キカイやソフトウェアを利用しますが、その際に、現場主義をデータ分析の中心とすることで、
- 現場の個性に合わせたデータ処理フローの確立
- 競合他社が気づけていない、自分達だけのノウハウ獲得
- あらたな知識獲得と現場技術力向上
といった価値を創出します。
戦略の支援
戦力や戦術などのツールを強化しても、戦略や適用方法が不適切であればプロジェクトは失敗します。しかし、データサイエンスのスキルとプロジェクト支援経験を積んだ専門家の意見や技術も取り入れることができれば非効率な作業を大幅に削減できるようになり、データサイエンスのノウハウをうまく機能させれば自分の考えが整理でき、関係者に協力を求めながら改善プロジェクトを着実に展開できるようになります。
データ分析支援サービスでは、
- Y(評価特性)さがし
- X(Yを説明するための因子・特徴量)さがし
を適切に進めるために、現場理解とデータ理解から業務を始めます。
データ分析、統計モデル構築の途中で何度も小さな失敗を重ねながら、YとXの再検討を行うことになります。現場におけるものの働きをうまく説明できるようなYとXが見つかれば、改善プロジェクトのゴールは近づいたことになります。
YとXを探索する場面では、最先端の統計解析アルゴリズムも適用していきます。このような場面では、従来は使わなかった手法を導入することが求められます。現場に要求される自己変革力をサポートするのもデータ分析の専門家の役割です。
専門家のサポートを受ける場合は、コストがかかります。しかし、独学で取り組んだ場合、あるいは何もしなかった場合でも、様々なコストが発生します。
- データ分析業務を専門家に依頼する
- 専門家のサポートを受けながら自分で分析を行う
- 何もしない
どの方法を選択するかは、コストとベネフィットの関係で決まります。実際には、少しプロジェクトを進めてみないとベネフィットは見えてこないことが多いと思いますので、複数のデータ分析パートナーに相談して方針を決めるのがよいでしょう。
3つのデータ分析支援サービス
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戦略
- データ活用コーチング
- 問題意識がありデータも集めているが、どのようにデータを扱えばよいか分からないお客様に対し、データの視覚化から始め、探索的統計分析、機械学習アルゴリズムの適用可能性検討を行っていくコーチングサービスです。お客様とデータ分析の専門家が協力して、データサイエンスのプロセスを進めていきます。
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戦術
- 機械学習ワークフロー設計支援
- データ活用の目的が明確で、そのためのデータが取得されているお客様に対し、データの前処理>特徴量抽出>モデリング>検証のフロー構築を支援するエンジニアリングサービスです。特徴選択、パラメータ最適化、モデル選択が容易にできる使い勝手のよいツールとともに現場実装のための手段を提供します。
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戦力
- ツール活用トレーニング
- データから情報を抽出するためには、ソフトウェアの効果的な活用が不可欠です。そのためには統計、AI、機械学習の手法の理解も必要です。ソフトウェアの機能と解析手法に詳しい講師による実践的なトレーニングを通じ、自律的に問題解決に取り組めるスキルを身につけていただきます。

データ活用コーチングの進め方(例)

3つの特長
生産現場を経験したものづくりエンジニアによる
現場理解・データ理解から始めるコンサルティングサービス

お問い合わせからサービス利用までの流れ
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お問い合わせ
ご相談窓口
DME-BDG-CuService@ml.toshiba.co.jp
- ご質問や相談のみでも結構です。お気軽にお問い合わせください
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課題ヒアリング
- 目的、取得データのご説明
- サービスの特長のご紹介
- オンラインミーティング等で、現状の問題点、ご要望などをお伺いいたします
- 課題に合った支援方法や、当社の強みなどを説明させていただきます
- 必要に応じ、秘密保持契約を締結します
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ご提案
- 取組内容、スケジュール
- 概算金額、お取引条件
- ご支援の考え方、取組項目、スケジュールの案を提示いたします
- 商流や概算、取引先登録など、受発注に向けた条件確認を行います
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契約締結
- 業務委託契約
- 見積書
- 必要に応じ、契約書の調印手続きを行います
- データや情報の取り扱い、業務のアウトプットの認識を合わせます
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ご発注
- ご注文書
- データ、技術情報お預かり
- 納品物と納期を確定します
- 業務に最適なデータ分析担当者(またはチーム)を選任します
- 情報管理のルールを確認します
支援業務スタート
こんなご要望にも対応いたしますので、ご相談ください。
- 取得データから何がわかるか、お試しで分析をしてもらいたい
- データが用意できたので、データ分析パートナーをコンペで決めたい
- データ活用プロジェクトをスタートするので、チームに加わってほしい
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